港区の調査では、地域に住み続けたいと希望する人も多く、また、港社協には、認知症の人や障害がある人などが地域で暮らし続けるための支援や制度に関する相談も増えています。
これらのことからも、支援を必要とする人が適切な支援につながるために、公的サービスや制度の充実だけでなく、地域におけるつながりや支えあいが不可欠であると考えられます。
サロンに来る高齢男性。
受付で参加費を受け取る係を任されています。他の人とお話しするでもなく新聞を読んでいることが多いのですが、毎回必ず参加しています。
また、別のサロンの高齢男性。最初のうちは杖をついて参加していました。活動メンバーが男性に「サロンで配るお菓子を買う担当になってほしい」とお願い。
すると、毎回違うお菓子を用意し、それにまつわる小話も披露してくれるので、参加者もそれを聞くのが楽しみになっています。
今では杖も使わず、ちぃばすや都バスを駆使して買いに行き、見違えるように元気になりました。
楽しそうにおしゃべりしている、笑っていることだけが「いい居場所」ではありません。
自分の役割があり、その人にとって「自分らしくいられる場」であればいいんだということに改めて気づかされました。
コロナ禍により、思うように活動できなくなったいくつかのサロンは、活動をやめることになりました。
しかし、人が集まる「場」がもたらす効果は、体だけでなく、心も健康になります。
コロナ禍でも、地域とつながる人が増えてほしいと考え、令和4年度には、サロンのはじめ方についてわかりやすく説明したガイドブックを作成しますので、ぜひご覧ください。