福祉ということばを聞いたことはあるかな。ふくしとは、“みんなのしあわせ”のことを言うんだよ。いろんな困りごとがあっても、みんながしあわせに暮らせるようにしていくことを“福祉”というんだ。
社会福祉協議会(通称:社協)は、地域福祉といって、みんなが暮らしている地域で安心して幸せに生活ができるような「地域づくり」に地域の人たちと一緒に取り組んでいる団体なんだ。港区などの区市町村ごとに1つあるんだよ。
地域づくりとは、なにか困ったときに身近な地域の人に相談したり、お互いに支えあったり、助けあったりできるような環境をつくっていくことを言うんだ。
例えば学校で友達が困っているときに「大丈夫?」って声をかけたり、手伝ったりすることがあると思うんだ
でもまったく知らない人に声をかけたり、いきなり手助けをしたり、反対に手伝ってと言うことも勇気がいるし難しいよね。だから困ったときに、手伝って!って言える友達が近くにいることはとても大事なんだ!
地域でも同じように、困ったことがあったときに、身近な周りに助けてくれる人がいれば安心だよね!
でも大人になると学校みたいにお友達と会う機会が少なくなってしまう人もいるんだ。
だからみんなが地域で支えあったり助けあったりできるお友達のような人たちをつくるきっかけを作ったり、困ったときに頼れるような存在であるのが社協なんだよ!
ボランティア活動と聞いて、何を思い浮かべるかな?絵本の読み聞かせをすることや、施設に行って交流すること、街のごみ拾いやお掃除をすることが思いつくかもしれないね。でもボランティア活動のカタチは人それぞれで、自分がやってみたいことを誰かのためにやってあげることはボランティア活動になるんだよ。 社協では、ボランティア活動をしてみたい人の活動のきっかけの場として、夏休みの間にボランティアを体験できる機会を用意しているよ。きみたちも、なにかしてみたいけれど、どうやってはじめたらいいのかわからないときは気軽に相談してね!
●夏!体験ボランティアみんなは車いすを見たり、乗ったりしたことがあるかな。 普段は必要ないけれど、けがなどで歩いて移動することができなくなったときに、社協では一時的に車いすを貸す取組をしているんだよ。車いすの貸し出しは、地域のお店や施設の人たちにも協力してもらっているんだ。 大人が使う車いすだけでなく、こども用の車いすも貸し出せるから、何か困ったことがあれば相談してね!
障害のある人の話を聞いたり、車いすに乗ってみたり、目が見えない人の体験をしたり、高齢者の気持ちを理解するために、学校や会社などで講習会をしているんだよ。
ボランティア活動への参加や、ノーマライゼーション(※)を広く知ってもらうことを目指しているんだ。
もしもみんなの学校でふれあい講習会があったら、一緒に楽しく学ぼうね!
(※)ノーマライゼーションとは、障害がある人もない人も平等に生活できる社会にしていこうという考えのことをいうよ!
「サロン」って聞いたことあるかな?サロンとは、地域で暮らす人たちが家の近くにお友達のような人たちをつくるために、みんなが定期的に集まる“居場所”のことを言うんだ。 色々なサロンがあるけれど、お茶を飲んだりしながらおしゃべりをしたり、気軽に楽しみながら交流することが多いんだ。サロンは、お互いに気にかけあえる関係づくりをするために役立つ活動なんだよ。近所の人と交流をしたいと思っていても、なかなか自分ひとりで取り組むことは難しいから、社協はそのお手伝いをしているんだ。
港区ではボランティア団体やNPO(※)、地域をよくする活動をしている会社や福祉にかかわる人たちなど、たくさんの人たちが地域のために活動をしているんだ。その活動を多くの人に知ってもらったり、活動している人同士のつながりをつくったりするために社協では地域福祉フォーラムを開催しているよ。
活動内容をたくさんの人が知ることで、力を合わせてさらにいろんな取組ができるようになるんだ。そのきっかけをつくることも社協の大事な役割なんだよ。
誰でも参加することができるイベントもあるから、ぜひ遊びに来てね!
(※)NPOとは、いろいろな地域をよくする活動をして、収益を目的としない団体のことをいうよ!
「手話(しゅわ)」という言葉を聞いたことがあるかな。耳のきこえない人とお話をする場合に手話を使って、コミュニケーションをとることもできるんだ。
耳のきこえない人にとって、手話はコミュニケーションに欠かせない大切な“言語”なんだよ。
社協では、耳のきこえない人が話したいことや聞きたいことなどコミュニケーション(※)を円滑にする、手話通訳者の派遣しているんだ。
港区のホームページには簡単な手話の学習動画もあるから、興味がある人は見てみてね。
みんなのちょっとした気づかいで、いろんな人が住みやすくなる地域になるとうれしいな。
(※)コミュニケーションとは、おたがいの考えや気持ちを伝えあって、理解しあうことをいうよ!
社協では、「福祉サービス利用援助」という事業を行っているよ。例えば、年を取ったり、障害があって、自分では必要な福祉サービスやお金の支払いなどの手続きができなくなったりする人のお手伝いをする事業のことを言うんだ。利用しているサービスの手続きやお金の支払いをすることは生活するうえでとても大事なことだよね。毎月おうちに行って、溜まった郵便物を整理したり、支払いのお手伝いをしたりして、困っている人の生活をサポートしているよ。
●総合的な福祉サービス利用援助事業社協が取り組むさまざまなことは、地域の皆さんから会費や寄付をいただいて、そのお金を使って行っているんだ。 社協が地域のために行っていることがとても大切なことだと思ってくれた人が会員になって会費を納めてくれたり、寄付をしてくれたりするんだよ。そうやって必要なお金を支援してもらえるように、事業や取り組んでいることを皆さんに伝えているんだよ。 また自宅等の空いているスペースに自動販売機の設置をお願いして、その売り上げの一部を寄付してもらう事業も行っていて、地域のための活動ができるように運営費を集めているんだよ。
●会員募集地域でみんなが暮らしやすくなるための取組も、その取組に必要なお金も、地域の人たちの理解と協力があって成り立っているんだよ。だからみんなにもできることがあったら協力してね!